夫婦

私という女は、わがままな女だ。

一緒にいて欲しいのに、構ってもらえないと、夫を置いて、すぐにベットに入って寝てしまう。

機嫌が悪いと、当たり散らしてしまう。

機嫌が良くとも、相手を不愉快な思いにさせてしまう。

本当に嫌な女だ。

それでも、夫は、何も言わずに、

「はいよ」

「わかったよ」

「どうした?」

と、私のことを気にかけてくれる。基本的に優しい人なのだ。

その優しさに、私は甘えている。

でも、気持ちのいい甘え方ではない。私が、わざとごねたりしてもそれを通してくれたりするからだ。わたしが100%悪いのに・・・

相手も、分かっていて、承知で甘やかしてくれているのかもしれない。

私は、それがまた、居心地が悪くって、わがままになってしまう。

そうしたらいいのだろう。

素直に、夫に甘えていればいいのだろうか?

それは、大人げない。子供っぽすぎる。

私は、多分、夫から見たら、子供に見えるのだろう。気分屋で、わがままで、言うことを聞かないい・・・

もしそうなら、私たち夫婦は、夫の我慢の上に成り立っているのだ。

最悪である・・・

もう少し、私が夫に優しくしてあげたら。もう少し、寄り添えたら・・・

もう少し、マシな夫婦になるのだろうか?

しかし、私にいはそれができない。

可愛い女にはなれないのだ。

それでも、夫が私を妻としているのはなぜだろう?

私が夫を、夫としているのは何故だろう?

分からない・・・

でも、それでいいのかもしれない。

私たち夫婦は、元々、お互いの寂しいところを寄り添い合いながら夫婦になった。

誰にも理解されることのない、直感から夫婦になった。

気がついたら夫婦になっていた。

この人ならと・・・

だから、私は私らしく、夫も夫らしくしてればいいのかもしれない。

つまり、今のままでもそれほど悪い夫婦ではないのかもしれない。

こんな夫婦があってもいいのかもしれない・・・。


はぜみ's ストーリーズ

こんにちわ、ハゼミです。 このHPは、私はゼミの書く、短編小説や、長編小説が載っているものです。 お暇なときやいつもの世界から離れたい時など、隠れ家的に来てくださると嬉しいです。

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